耐震診断法の変遷

国土交通省監修の「木造住宅の耐震診断と補強方法」による現行の建築基準法(平成12年改正)に対応した新耐震診断法が平成16年7月に改訂されています。
また、平成24年6月に現行の耐力要素の見直しが行なわれ、新規に開発された材料の追加等が行なわれ、より実務に即した内容となっております。
新耐震診断法では補強計画を念頭に考えられ、実際の建物の持つ強さを明確に計算し判断できるになり、此処の補強計画がたてやすくなっています。

耐震診断の種類…

簡易診断法 ・・・一般ユーザー向け「誰でもできる我が家の耐震診断」
※一般の人々が自らの住まいの耐震性をチェックしたいといった場合の簡単な診断法

一般診断法 ・・・建築士および建築関係者向け
※耐震補強の必要性の判定を目的とした、必ずしも補強を前提としない診断で、原則として非破壊による調査で
  分かる範囲の情報に基づくもの。

精密診断法 ・・・建築士向け 
※補強の必要性が高いものについて、より詳細な情報に基づき、補強の必要性の最終的な判断を行うことを
  目的としたものです。
  診断を行う人は、やや高度な建築に関する知識、経験が必要であり、原則として建築士を 想定したものとなっております。

耐震診断で重要な事とは?

■一般診断法
一般診断法では現状の建物の倒壊の危険性を把握する為に行なうものです。
まず、建物の間取りを図面化し、そこで使われている材料や筋交・接合金物を確認し、建物の劣化度及び基礎状況を確認します。それを元に一般診断法に基づいた計算を行い、倒壊の危険性を判定します。
当然、現場調査の仕方によってお客様のご自宅の耐震判定結果に大きな違いがでます。この現場調査をいかに細かく行なうことが出来るかが、耐震診断をおこなう上で大変重要なことです。図面があるからといって図面で耐震診断するということはできませんし、間取を確認してるだけでも耐震診断はできません。現在のご自宅の状態を調査することが大事です。このことに注意して下さい。

■精密診断法

上記の一般診断を更に細かく調査分析し、細分化した内容で効率よく耐震改修に必要な箇所を特定し耐震補強計画をたてるための調査となります。
一般診断法が倒壊の危険性を判断するのに対し、精密診断法は具体的にどの部位を補強すれば建物が強くなるのかを判断します。このことから、一般診断法のみで耐震補強計画をたてると過剰な補強計画となってしまい、無駄な出費をすることになるので注意が必要です。

>>次項 耐震改修の必要性

耐震


暮らし・住まい

住宅・ビル・マンション・施設

不動産情報

お問い合わせ

ご質問・お問い合わせ