基礎ひび割れ補修(エポキシ樹脂低圧自動式注入工法)
上部構造体を耐震補強しても建物の剛性を高めても基礎がひび割れ(クラック)の入った状態では大地震では基礎が破壊され、建物が崩れてしまいます。基礎は表面上にモルタルを塗ってあるのが一般的です。この表面上のモルタルのクラックはヘアークラックと呼ばれ構造上何も問題ありませんが、基礎本体が外から床下内へ貫通している場合には構造クラックとなり補修が必要となります。構造クラックかどうかは外廻りのクラック位置を確認し、床下内部からそのクラックが貫通しているかどうかを確認します。通常、エポキシ樹脂注入工法の場合、このクラック幅が2mm以内であれば床下内部のクラックをエポキシパテで塞ぎ、外部からエポキシ樹脂の液体を注入し、基礎を一体化させます。昭和56年以前の建物ですと無筋コンクリートの基礎が多く、床下換気口廻りにクラックが多く発生しおります。それ以後の鉄筋コンクリート基礎の場合でも、補強筋の有無や鉄筋とコンクリートのかぶり厚不足、不同沈下によりクラックが発生している場合もあります。クラックの原因は多様ですので基礎補修の場合、まず現状の調査をおこないそれに見合った補修方法の検討が必要となります。クラック注入工法
(ショーボンド建設(株)ビックス工法 )
クラック注入工法
クラック注入工法
クラック注入工法
打ち増し基礎補強
エポキシ樹脂注入工法では対応できない大きなクラックや欠損があり、上部構造の補強だけでは難しい場合に打ち増し基礎を検討します。既存の基礎強度以上にする補強方法で工事は大掛かりになりますが、土台を安定させる大事な作業となります。また、既に基礎が割れて建物が傾いてしまっている場合はジャッキアップを併用して 土台のレベルを補正しておこなう事も出来ます。1.基礎欠損 補修前
排水管を通す為に穴をあけられていた基礎の補修を行います。
2.基礎欠損の補修
エポキシ樹脂モルタルにて補修
3.打ち増し基礎配筋
既存無筋コンクリート基礎の外側に配筋を抱き合わせ、鉄筋コンクリート基礎と一体になるようにします。
4.打ち増し基礎完了
コンクリートを打設し基礎補強完了です。
<< 前頁 耐震補強の実例2 実例3 次頁 耐震補強の実例4>>